栄養

食事指導術「たんぱく質」プロテインを飲むメリットとデメリット

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日本健康コンシェルジュ協会では毎月食事指導術のセミナーを開催しています。

食事指導は健康指導に欠かせません。
健康サービス従事者なら知っておきたい食事・栄養のことを毎回テーマを決めてお話ししています。

2018年6月第4回目のテーマは「たんぱく質」でした。セミナー内容を簡単にまとめました。
腎機能、肝機能が弱っている人はたんぱく質の過剰摂取は危険です。プロテインを飲むときは専門医に相談しましょう。

たんぱく質について

たんぱく質のおさらい。
炭水化物、脂質、たんぱく質は三大栄養素です。
たんぱく質は生体乾燥重量の約50%を占めます。筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの体構成成分、ホルモン・酵素・抗体などの体調節機能成分として全身の機能に必要な栄養素です。

たんぱく質とアミノ酸

たんぱく質は体の中で、酵素の働きによりアミノ酸ペプチド→アミノ酸と分解され目的に合わせて再結合していきます。

たんぱく質

↓        ← 消化酵素

アミノ酸ペプチド

↓        ← 消化酵素

アミノ酸

カラダの機能に必要なアミノ酸は20種類です。これら20種類のアミノ酸がそれぞれの目的にあわせて数十~数百個以上結合し、約10万種類のタンパク質に形を変えていきます。
アミノ酸の組み合わせによって、筋肉や肌、髪や爪、骨など異なるものに変わっていきます。

20種類のアミノ酸のうち9種類は体内で合成できないため食事から摂取しなければなりません。20種類のアミノ酸のうち、9種類を必須アミノ酸、それ以外の11種類を非必須アミノ酸と呼びます。

あなたはプロテインを飲んでいますか?

筋トレ後は飲むのが当たり前。
糖質制限ダイエットをしているから、飲むように勧められた。
肉をあまり食べていないから、たんぱく質不足が心配。

セミナー参加者の半数ぐらいはこのような理由でプロテインを飲んでいました。

プロテインを飲むデメリット、カラダへの害はないのでしょうか?

プロテインを飲むメリット

筋肉増強のため運動後のプロテインは有効とされているので、トレーニング後にプロテインを飲んでいる人も多いですね。

プロテインを飲んでトレーニングで傷ついた筋肉の修復を助けるための材料アミノ酸を補給する。という理論です。
筋肉痛は筋繊維が傷ついたときにおこります。そして今より強く修復されることで筋繊維が強く太くなるのです。
カラダを大きくするためには、筋トレとプロテイン摂取は有効です。トレーニングしてもたんぱく質の摂取量が少ないと筋繊維の修復ができません。

プロテインを飲むデメリット

気を付けたいのが、腎機能、肝機能です。
肝臓ではたんぱく質の合成をおこない、腎臓は使わないものを排泄します。

厚生労働省のたんぱく質についてのレポートでも、たんぱく質の過剰摂取については注意勧告がされています。

4─1.生活習慣病との関連
4─1─1.たんぱく質と発症予防との関連
たんぱく質の摂取不足が脳卒中のリスクとなる可能性が指摘されており 70)、疫学的にもたんぱく質摂取量と脳卒中発症率との間に有意な負の関連を認めた研究が存在する 71─73)。しかし、有意な関連を認めなかった研究もあり 74)、結論はまだ出ていない。
たんぱく質の由来により、心血管危険因子に対するアウトカムや、死亡率に大きな差が見られる。しかし、一致した見解は得られていない 75,76)。高齢者の肥満では、内臓脂肪が増加しても筋肉量が減少するため、BMI では肥満の程度が過小評価されがちである 77─79)。減量する場合、生活機能を悪化させないように筋肉と骨量の喪失を最小限にする必要があり、食事療法だけでなく運動療法も考慮しなければならない 80,81)。健康な人でも、たんぱく質を過剰に摂取すると、1 週間程度の短期では腎血行動態に変化をもたらして尿中アルブミンが増加するが 82)、中期的には腎機能へ与える影響はほとんどない 83─85)。たんぱく質が糖尿病腎症のない糖尿病において、腎症発症リスクになるとする明らかな根拠はない。
しかし、日本人を含む調査によれば、たんぱく質の過剰摂取が糖尿病や心血管疾患の発症リスク増加につながる可能性がある 86─90)。たんぱく質エネルギー比率が 20% エネルギーを超えた場合の健康障害として、糖尿病発症リスクの増加、心血管疾患の増加、がんの発症率の増加、骨量の減少、BMI の増加などが挙げられる。たんぱく質と糖尿病発症リスクとの関係を認めた研究 91─94)並びに、最近の系統的レビュー 94)では、これらのどの事象についても明らかな関連を結論することはできないとしながら、たんぱく質エネルギー比率が 20% エネルギーを超えた場合の安全性は確認できないと述べ、注意を喚起している。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042630.pdf

プロテインを飲むときは飲む前に腎機能、肝機能の数値を把握しておくことが必要です。

血清クレアチニン値
尿アルブミン値
などの腎機能の数値

ALT(GPT)
AST(GOT)
γ-GTP
などの肝機能の数値

自分のカラダの状態を把握しないで、健康にいいと言われていることでもスタートするのは危険です。

プロテインがカラダにいいのか?悪いのか?ではなく、自分に必要なのか?を見極めてください。

全体のエネルギー量の20%を超えるたんぱく質を摂取する場合は、糖尿病、心血管疾患、がん、骨量の減少のリスクがあることを理解することが重要です。

まとめ

 

糖質制限が流行っているため、糖質を減らしてたんぱく質中心の食生活をすすめる人がたくさんいます。
運動療法を取り入れる場合は、たんぱく質の摂取量を増やすためにプロテインを取り入れることは必要です。
しかし運動量が少ない場合はたんぱく質の過剰摂取につながり、カラダの機能に負担をかけてしまう危険性があります。

健康サービス従事者は腎機能、肝機能の評価を行わず、プロテインをすすめるようなことは控えましょう。

毎月このような内容のセミナーを開催しています。
講師は協会顧問医師・名誉会長の小池佳嗣先生です。

メディカルコンシェルジュ 吉田圭子

Keiko
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吉田 圭子

日本健康医学コンシェルジュ協会 会長:吉田 圭子

日本健康医学コンシェルジュ協会 会長 メディカルコンシェルジュとして、医療現場で予防医学を学ぶ。医師と連携し、食事療法などで末期がんで余命2ヶ月と診断された父を最後まで好きなものを食べ、寝たきりにならないようにし8年介護をした経験から、日本健康医学コンシェルジュ協会を設立し、健康サービス従事者と医師、医療機関の連携。 ウソやインチキ、だましの多い健康情報の中から、正しい情報を精査する知識と能力を身につけることができる場所を提供している。

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